フィリピンの子供の日本語取得の難しさとその克服方法

フィリピン妻の連れ子の養父になった~奮闘記

Eduardo DavadによるPixabayからの画像

※この記事の最後に私がWordで作った漢字のプリントのファイルを貼っておきますので、必要な方はプリントアウトしてお使い下さい。誰かのお役に立てば幸いです。




言語ギャップの定義

言語ギャップとは、通常異なる文化的背景を持つ2つのグループ間の言語能力の差を表す言葉として使われます。今回は、フィリピン人(外国人)の子どもが日本語を習得する際に直面する困難と、それを克服する方法について見ていきます。

そもそも、第二言語の学習には様々な課題があることを理解しておく必要があります。例えば、フィリピンの子どもたちの多くは、日本語を話した経験がないため、発音に苦労することがあります。また、文法や書き方にも慣れていないため、難しく感じるかもしれません。さらに、日本語には多くの単語があり、その構造も複雑であるため、語彙を覚えることも困難です。

このような課題に取り組むためには、保護者の方がお子さんを励まし、日本の文化や言語に関する本やオンラインコースなどのリソースを提供することで、お子さんの学習プロセスをサポートすることが必要です。

また、課外授業に参加させることで、日本語の話し言葉のニュアンスを知ることができ、発音の上達に役立ちます。また、映画や歌などの視聴覚教材は、聴解力を養うだけでなく、新しい語彙をレパートリーとして取り入れることができます。

この言語ギャップを埋めるもう一つの方法は、ネイティブスピーカーと直接交流するイマージョン体験や、日本のような場所を訪れ、日常的にターゲット言語に直接触れることです。これは、他の方法では再現できない貴重な実体験であり、お子さまが他の国や文化で人々が日常的にどのようにコミュニケーションをとっているのか、独自の見識を持つのに役立ちます。

最後に、第二言語の習得には時間がかかるので、お子さんが他の言語を話したり理解したりするための新しいスキルを身につけるには、忍耐が重要であることを覚えておいてください!たとえ時間がかかっても、親子ともども粘り強く努力すれば、必ず成功します!

フィリピン息子が来日して間もなくの頃

我が家のケースその1 

私のフィリピン息子は、来日時は殆ど日本語を話したり、理解することはできない状況でした。彼は日本のアニメを良く見ていたそうですが、タガログ語に吹き替えられたアニメだったようです。中には言語は日本語のままで、英語かタガログ語の字幕つきのアニメもあったようです。

定住ビザで日本に来て、中学1年生として入学、半年間くらいは、クラスメートとは英語で何とか意思疎通をはかっていたようです。もちろん、私のフィリピン妻も日本語を教えられるレベルではありません。日常会話は殆ど問題ないレベルではありますが・・。

必然的にフィリピン息子に日本語を教えるのは、日本人である私の役目となります。私は教師でもなく、日本語を教えた経験もありません。ただ、漠然とですが漢字の読み書きが出来なければ話にならないと思い、最初の夏休みの間に、小学1・2年生の漢字を習得させようとしました。

仕事の空き時間に、コツコツと英語訳付きの漢字のプリントを自作し、それを何回もやらせました。

※この記事の最後に私がWordで作った漢字のプリントのファイルを貼っておきますので、必要な方はプリントアウトしてお使い下さい。誰かのお役に立てば幸いです。

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フィリピンの子どもに日本語を教える難しさ

日本語は、フィリピンの子どもにとって、特に学び始めたばかりの頃は難しい言語です。外国語である日本語を理解し、習得することは、子供にとって難しいことなのです。フィリピンの子どもに効果的に日本語を教えるには、こうした難しさを理解し、克服する方法を見つけることが重要です。

フィリピンの子供たちに日本語を教える際の大きな課題のひとつは、母国語と目標言語の違いです。フィリピン語と日本語の違いには、文法構造、発音、語彙の多さ、書き方などがあります。

他の言語を話したり読んだりすることに慣れていない子供にとっては、最初は難しいかもしれません。なぜなら、言葉に慣れないため、授業で紹介された新しい概念を理解するのが難しくなるからです。また、日本語の音とフィリピン語の音は全く違うので、混乱が生じることもあります。

日本語を教える際に直面するもう一つの課題は、2つの言語の言語的な違いだけでなく、文化的な違いや子供のモチベーションレベルに関するものです。外国語の学習において文化は重要な役割を果たすため、文化的な要素を取り入れることが重要です。

これにより、子供は対象文化について学んだことをよりよく理解し、同時にそれを楽しむことができるようになります。さらに、モチベーションの低下は、日本の学校での成績低下や、さらには授業からの脱落につながるため、適切に管理しなければ問題となる可能性があります。

しかし、幸いなことに、フィリピンの子どものニーズや好みに合わせて日本語を教える際に、上記のような問題を解決するための方法があります:

・ビデオや写真などの視覚教材を可能な限り使用する – 言葉で説明するよりも視覚的に理解しやすくなるため、幼児を含むあらゆる年齢の学習者にとって、抽象的な概念を容易にすることができます

・ゲームやコンペティションなどのアクティビティをレッスンプランに取り入れる – ゲームは、子供が新しく得た知識を使う練習をする楽しい機会を提供し、お互いに競い合うことはインセンティブになります

伝統的な指導方法と現代的なアプローチを組み合わせることで、より柔軟に対応することができます。

アニメ「弱虫ペダル」を見て私達の共通の趣味にしたロードバイク

我が家のケースその2

まず、やはりジャパンカルチャーとして、子供の趣味や興味にマッチするアニメを一緒に見ています。もちろん日本で放映されているアニメには英語字幕がないものが多いので、時々、言葉の意味などを私の拙い英語で教えるか、グーグル翻訳を使ったりしながら子供に説明をしていました。

彼が日本へ来て以来、私達の共通の趣味にしようと、私達はロードバイクを一緒に始めたのですが、ロードバイクといえば、「弱虫ペダル」、彼はフィリピンでバスケットボールを好んでプレイしていたので「スラムダンク」、この様な感じでアニメを活用しています。

また、日本の歴史も一緒に学べるかと思い、例えば戦国時代や幕末を題材にしたドラマや映画なども一緒に見ながら活用しています。

そして出来るだけ英語訳のついた日本に関する本を読ませています。わからない漢字は、その都度、英和辞書、和英辞書そして国語辞書をひかせるようにしています。

フィリピン息子の初めての夏休みの自主課題として、この2冊を読破して英語ですが読書感想文を書かせて学校へ提出、担任が英語教師でした

日本とフィリピンの歴史的・文化的な違い

日本語は独特で複雑な言語であり、母国語でない人が習得するのは難しいかもしれません。フィリピンの子どもにとって、日本語を学ぶことの難しさは、日本とフィリピンの文化的・歴史的な違いによって、さらに深刻なものとなる可能性があります。しかし、適切なサポートとリソースがあれば、これらの課題を克服することができます。

フィリピンの子どもたちが日本語を学ぶ際の大きな課題のひとつは、日本の日常文化に触れる機会が少ないことです。日本にはフィリピンの文化とは大きく異なる独特の文化があり、フィリピンの子どもたちが特定の言葉やフレーズがなぜ使われるのかを理解するのは難しいようです。

また、スペインやアメリカによるフィリピンの占領が何世紀も続いたため、多くのフィリピン人は母国語であるタガログ語やその他の言語ではなく、英語を母国語として育ってきています。そのため、日本語の文法や発音のルールに馴染みがなく、日本語を理解するのに苦労します。

このような日本語習得の難しさを克服させるためには、まず、アニメをオリジナルで見る(必要なら字幕をつける)、日本の現代アーティストの音楽を聴かせるなど、できるだけ本物の日本のコンテンツに触れさせることが大切です。そうすることで、日本の日常生活を知ることができ、また会話のパターンに慣れることができるので、将来、会話をするときに便利です。

また、放課後には、ネイティブの先生から正しい発音を教わると同時に、同じ目標を持つ仲間と一緒に、授業以外の時間でも練習できるような、評判の良い放課後プログラムに参加させることも検討されるとよいでしょう。

南相馬市多文化共生センターSAKURA
一般社団法人南相馬市外国人活躍支援・国際交流協会の公式ウェブサイトです。外国人が南相馬で活躍できる多文化共生社会の構築を目指し、市内在住外国人向け「生活支援」、市内企業向け「雇用支援」などの情報を提供します。

↑ 南相馬市多文化共生センターSAKURA

私達の居住する地域にある外国人共生支援センターです。きっと貴方の住む地域にも同じような活動をしているコミュニティがあると思います。

新しい言語を習得するには時間がかかりますが、家庭で励まし合える環境があれば、何の指導もサポート体制もなく一人で頑張るよりも早く流暢に話せるようになるはずです!十分な努力とメディアへの露出、そして海外留学のための教育プログラムを利用すれば、どんなバックグラウンドの子供や学生でも、この美しくも複雑な言語をマスターすることができるようになることは間違いないでしょう!

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↓私がフィリピン息子の為に作った小学1・2年生の漢字練習プリントです。必要な方は、ご自由にお使い下さい。

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